クレジットカードを利用していると、ときどき気になるのが支払い方法の種類だと思います。
最もスタンダードな使い方は一括払いですが、毎月毎月ずっと一括払いだけを利用する人というのはほとんどいないでしょう。
出費が多くなる月は分割払いを利用して負担を減らしたくなったりするでしょうし、ときには大きな出費で分割でも払うのが大変な時にはリボ払いをしたくなることもあるでしょう。
私の場合では基本は一括払いでの利用がメインですが、ときには分割払いを利用することもありますし、稀にリボ払いで支払うということもあります。
おそらくほとんどの人がこういった支払い方法の使い分けをしていると思います。
しかし、どのクレジットカードでどんな支払い方法ができるかイマイチよく分からないという人が結構いると思います。
この読みものの目次(もくじ)
クレジットカードの支払い方法にはどんな種類があるの?
そもそもクレジットカードの支払い方法の種類が分かっていないと、どんな支払い方法を選ぶことができるのかも分かりませんよね。
そこで、代表的なクレジットカードの支払い方法をまずは紹介したいと思います。
種類 | 支払い方法 | 手数料 |
一括払い | 利用代金を翌月に一括で支払う方法 | なし |
2回払い | 利用代金を翌月、翌々月で支払う方法 | なし |
分割払い | 支払い回数を指定して分割で支払う方法 | あり |
指定月一括払い | 指定した月に一括で支払う方法 | あり |
リボ払い | 毎月一定額の支払い金額で支払う方法 | あり |
ボーナス一括払い | 夏・冬のボーナス時期に一括で支払う方法 | なし |
すべてのカードの支払い方法がこれに該当するわけではありませんが、基本的にはこれらの支払い方法の中から選ぶことができます。
おそらくほとんどの人がこういった支払い方法の使い分けをしていると思います。
一括払い
一括払いというのはその名の通り、利用額を翌月に一括で支払うという方法になります。
クレジットカードを利用したことがないという人には分かりづらいかもしれませんが、カードの利用金額の集計期間というのは15日締めなどになっており、支払いはその翌月の10日頃に支払いといった方法になります。
例としてあげると、たとえば10月15日から11月15日までにカードで利用した金額は、12月10日にお支払するという支払い方法になります。
利用期間 | 支払日 |
10月15日~11月15日 | 12月10日 |
ただし、これはあくまでも一例でカード会社によっては利用金額の集計期間や支払日は異なってきます。
支払日が25日の支払いになったり、自分で毎月指定した日に支払いする方法など、カード会社によってさまざまなので、カードを申し込む前にちゃんと確認しておいた方がいいでしょう。
また、一括払いの場合は当然ながら手数料などは一切発生しません。
利用した金額分をそのままお支払するだけなので余計は支出はありませんのでご安心ください。
2回払い
2回払いというのは、利用額を翌月と翌々月の2回に分けて支払うという方法になります。
こちらは高額商品を購入した時などに利用すると便利な支払い方法です。
たとえば、20万円の商品を購入したときに一括で支払うとその月に手元にお金が残らなくなってしまうという時に、10万円を2ヶ月ずつ支払ってお支払できるという方法です。
例としてあげると、たとえば10月15日から11月15日までにカードで利用した金額は、12月10日に1回目のお支払、1月10日に2回目のお支払をするという支払い方法になります。
利用期間 | 支払日(1回目) | 支払日(2回目) |
10月15日~11月15日 | 12月10日 | 1月10日 |
このようなお支払方法をすることで翌月に支払いする金額が減るので生活への負担を軽減することができます。
なお、2回払いまでは手数料が無料でお支払いできるカードがほとんどです。
無理に1回でお支払をするよりは2回に分けて負担を軽減した方がいいでしょう。
ただし注意点として、2回払いを利用する際にはお支払時に2回払いを伝えてお支払をすること、また利用する店舗が2回払いに対応していないと利用できません。
利用する店舗で事前に2回払いでお支払ができるか確認をしてから利用した方が良いでしょう。
分割払い
分割払いは利用金額の総額を回数を指定して分割で少しずつお支払いをする方法です。
こちらは利用した金額を3回以上に分けてお支払いをしたいという時利用すると便利な支払い方法です。
2回までの支払いであれば手数料無料で支払うことができますが、高額な利用をした時など、3回以上に分けて少し長期的に支払いたいという時には、分割払いを利用した方がいいでしょう。
分割払いは少ない回数であれば3回から、多い回数では約24回までの支払い回数を選択することができます。
例としてあげると、三井住友カードでは以下の回数の分割払い回数を指定して利用することができます。
・ 三井住友カード (公式サイト)
支払い回数 | 3回 | 5回 | 6回 | 10回 | 12回 | 15回 | 18回 | 20回 | 24回 |
支払い期間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 10ヶ月 | 12ヶ月 | 15ヶ月 | 18ヶ月 | 20ヶ月 | 24ヶ月 |
実質年率(%) | 12 | 13.25 | 13.75 | 14.25 | 14.5 | 14.75 | 14.75 | 14.75 | 14.75 |
100円あたりの手数料 | 2.01 | 3.35 | 4.02 | 6.70 | 8.04 | 10.05 | 12.06 | 13.04 | 16.08 |
(2018年12月時点)
分割払いの場合、支払い回数はこれらの中から選んで支払わなくてはなりません。
例えば、三井住友カードで7回に分けて分割で支払いしたいという場合、支払い回数に含まれていないので支払うことができません。
その場合は、6回でお支払いをするか10回の支払い方法を選択する必要があります。
また、支払い回数が増えるにつれて実質年率という手数料が高くなります。
例えば、三井住友カードで50,000円のお買い物を10回払いで利用した時と、12回払いで利用した時では利用総額は以下のようになります。
・ 10回払い:50,000円×1.0670 = 53,350円
・ 12回払い:50,000円×1.0804 = 54,020円
上記の計算は「100円あたりの手数料=利用総額にかかる手数料率」と考えて下さい。
・ 10回払い:6.70円 = 6.70%
・ 12回払い:8.04円 = 8.04%
少し面倒ですが分割払いの手数料はこのように決まってきます。
また、分割払いの方法はお支払い時に支払い回数を選択する方法と、ご利用後に後から分割払いへ変更することができる方法の2つがあります。
詳しくは三井住友カードの公式サイトをご確認してみて下さい。
・ 三井住友カード (公式サイト)
指定月一括払い
指定月一括払いというのはご利用した金額を翌月ではなく、自分で指定した月に先送りして一括でお支払いするという方法です。
例として挙げるとJCBカードの「ショッピングスキップ払い」などがあります。
こちらの支払い方法はカードを利用した日から最長で6ヶ月先までの指定月まで、支払日を先送りすることができるサービスです。
・ ショッピングスキップ払い (JCBカード)
例えば6月30日にショッピングで利用した場合、最長で翌年の2月10日までお支払いを先延ばしすることができます。
また、ショッピングスキップ払いでは、分割払い同様に手数料の支払いが発生します。
例えば6月30日にショッピングで1万円を利用して、8月10日にお支払いの予定だったものを、3ヶ月先の11月10日まで先延ばしした場合、実質年率が15%でお支払い総額は10,375円になります。
こちらの手数料の算出方法については、JCBカードの公式サイトにも以下のように掲載されています。
・ JCBカード (公式サイト)
実質年率15.00%の方が6月30日にショッピング1回払いにて1万円を利用し(8月10日お支払い分にて利用)、お支払い月を11月10日へ変更した場合
【11月10日の支払額(支払総額)】10,375円 元金1万円+手数料375円<1万円×3ヵ月×(15.00%/12ヵ月)>引用 株式会社ジェーシービー(JCB)
分割払いやリボ払いに対してショッピングスキップ払いのような指定月一括払いを利用するメリットとしては、支払い期間までの期間に支払いが一切発生しないということでしょう。
例えば6月30日にショッピングで利用して分割払いを利用すると、8月10日から1回目の一部支払いが始まりますが、指定月一括払いであれば支払いが発生しません。
そのため、一定期間支払いを一切発生させたくないという人には分割払いなどよりも、指定月一括払いの方がおすすめなお支払い方法になります。
指定月一括払いサービスの一つであるショッピングスキップ払いについてはJCBカードの公式サイトをご確認してみて下さい。
・ JCBカード (公式サイト)
リボ払い
リボ払いはご利用金額に対して支払い期間や回数などを指定せず、毎月一定の支払い額を支払いしていくお支払い方法です。
リボ払いは正式名称がリボルビング払いとなりますが、こちらのお支払い方法は支払い期間や回数ではなく、毎月の支払い額を一定にすることができるので、最も自由度が高い支払い方法になります。
リボ払いはクレジットカード各社でサービスを用意しているところが多いですが、有名なところで言えば三井住友カードのサービスのマイ・ペイすリボなどがあります。
例えば、三井住友カードで50,000円のお買い物をした際に、マイペイすリボで元金定額5,000円コースでの支払いを選択した場合の月々のお支払いは以下のようになります。
お支払い日 | 7月26日 | 8月26日 | 9月26日 | 10月26日 |
お支払い金額 | 5,000円 | 5,092円 | 5,493円 | 5,431円 |
内手数料 | 0円 | 92円 | 493円 | 431円 |
お支払い後残高 | 45,000円 | 40,000円 | 35,000円 | 30,000円 |
お支払い日 | 11月26日 | 12月26日 | 1月26日 | 2月26日 |
お支払い金額 | 5,370円 | 5,318円 | 5,255円 | 5,173円 |
内手数料 | 370円 | 318円 | 255円 | 173円 |
お支払い後残高 | 25,000円 | 20,000円 | 15,000円 | 10,000円 |
お支払い日 | 3月26日 | 4月26日 | 5月26日 | 6月26日 |
お支払い金額 | 5,127円 | 5,053円 | ||
内手数料 | 127円 | 53円 | ||
お支払い後残高 | 5,000円 | 0円 |
※6月15日に50,000円を利用し毎月26日支払い、元金定額5,000円コースの場合
元金は5,000円ずつ減っていきますが手数料が毎月少しずつ発生します。
上記の場合で言うと、50,000円の利用に対して、総支払い額が52,312円となり2,312円が手数料となります。
算出方法については以下の計算をベースに算出しています。
(若干の数字に誤りがありましたらすみません)
リボ払い手数料率:15.0%(実質年率)
45,000円×15.0%×5日(7/27~7/31)÷365日*=92円
引用 三井住友カード株式会社
詳しくは三井住友カードの公式サイトをご確認してみて下さい。
・ 三井住友カード (公式サイト)
ボーナス一括払い
ボーナス一括払いというのは、夏と冬のボーナス時期に一括で支払う方法になります。
ボーナス一括払いはボーナス支給前後のご利用に対して、次のボーナス支給時期まで支払いを先送りできるというとても便利な支払い方法になります。
ちなみにボーナス一括払いの利用期間と支払い時期については、カードの種類によっても異なりますがおおよそ以下の通りとなります。
ボーナス一括払い時期 | ご利用期間 | お支払い月 |
夏 | 12月〜6月 | 8月 |
冬 | 7月〜11月 | 1月 |
例としてあげると、たとえば12月15日にご利用した金額に対してボーナス一括払いを利用すると、支払い時期を8月まで先送りできてしまうという支払い方法です。
最大で約半年近くも支払いを先送りできるというのは、お金に困った時には魅力的な方法でしょう。
しかも、ボーナス一括払いにおいては支払いを先送りしている期間の手数料も一切発生しないという大きなメリットがあります。
前に述べた指定月一括払いなどの場合、支払いまでの期間に手数料が発生してしまいますが、ボーナス一括払いが利用できる場合はこちらを利用したほうがいいでしょう。
また、楽天カードの場合、さらにボーナス2回払いという方法も用意されているので、1回のボーナスでは支払えない場合にはこちらのカードを利用したほうがいいでしょう。
・ 楽天カード (公式サイト)
こちらのYahoo! JAPANカードでもボーナス2回払いをというお支払い方法を用意していますので、合わせてこちらも検討してみてください。
・ Yahoo! JAPANカード(ヤフージャパンカード) ボーナス払い
・ Yahoo! JAPANカード (公式サイト)
なお、ボーナス一括払いを利用する上で1点注意があります。
それは、利用する店舗によってはボーナス一括払いが利用できないことがあります。
ボーナス一括払いが利用できるのは各カード会社の加盟店によって異なります。
こちらは一例ですがJCBカードの各種お支払いごとによる加盟店の種類が紹介されています。
ボーナス一括払いを利用したいと考えている方は、事前にご利用予定の店舗へ確認をしてからご利用して下さい。
ただ、ここで一つだけちょっとした裏技的な使い方ができるカードを紹介しておきます。
それは、どんな支払いでもボーナス一括払いに変更することができるVIEWカード(ビューカード)です。
・ 「ビュー・スイカ」カード(公式サイト)
VIEWカード(ビューカード)は1万円以上のお買い物であれば、お支払い後に後からボーナス一括払いへ変更できるという機能があります。
他のカードでボーナス一括払いに加盟店が対応していない時などは、VIEWカード(ビューカード)を使ってボーナス払いに先送りするなんて方法も利用できますよ。
多彩な支払い方法が魅力のクレジットカードを紹介
今回ご紹介した各種お支払いの方法についてですが、これらの支払い方法がご利用できるおすすめのカードを紹介したいと思います。
JCBカード
JCBカードは種類豊富なお支払い方法を利用できるクレジットカードです。
一括払いや2回払いはもちろんのこと、それ以外の支払い方法についても以下のように対応しています。
お支払い方法 | サービス名 |
分割払い | ショッピング分割払い |
指定月一括払い | ショッピングスキップ払い |
リボ払い | 支払い名人・スマリボ |
ボーナス一括払い | JCBボーナス一回払い |
これだけの種類の支払い方法を選ぶことができれば、いろんな状況の変化に合わせて、カードの支払い方法を選んで使いこなすことができます。
・ JCBカード (公式サイト)
JCBカードについはこちらの記事でも詳しく紹介していますので合わせて読んでみて下さい。
三井住友カード
三井住友カードも多彩なお支払い方法が利用できるクレジットカードです。
一括払いや2回払いはもちろんのこと、それ以外の支払い方法についても以下のように対応しています。
お支払い方法 | サービス名 |
分割払い | 分割払い |
指定月一括払い | − |
リボ払い | マイペイす・リボ |
ボーナス一括払い | ボーナス一括払い |
指定月一括払いのお支払い方法を選ぶことはできませんが、これらの支払い方法で十分という人の方が多いでしょう。
VISAブランドやMasterCard(マスターカード)ブランドでカードを作りたいという人には、こちらの三井住友カードを選んだ方がいいでしょう。
・ 三井住友カード (公式サイト)
三井住友カードについはこちらの記事でも詳しく紹介していますので合わせて読んでみて下さい。
一括払い専用と思われがちのアメックスもじつは多彩な支払い方法が用意されています
分割払いやリボ払い、ボーナス一括払いとは無縁と思われがちのアメリカン・エキスプレス・カードですが、じつはこれらの支払い方法を利用することができます。
以前は一括払いのみの取り扱いとなっていたアメックスも時代の流れからか、実に多彩な支払い方法が利用できるようになっています。
・ リボ・ボーナス・分割払い (アメリカン・エキスプレス)
ただし、アメリカンエキスプレスカードの場合、他のクレジットカードと違い別途申し込みや審査が必要となります。
特に分割払いやボーナス一括払いについては、カード入会から3ヶ月後に申し込みが可能となるので、すぐにでも利用したいという人は別のカードを利用した方がいいでしょう。
また、もしこれまでアメリカン・エキスプレス・カードを一括払い専用カードだと思い込んで諦めていた人は、この機会にアメリカン・エキスプレス・カードに申し込んでみましょう。
・ アメリカン・エキスプレス・カード (公式サイト)
アメリカン・エキスプレス・カードについはこちらの記事でも詳しく紹介していますので合わせて読んでみて下さい。
支払い方法を使い分けて毎月の支出を無理なく抑えましょう
お金に余裕がある人であれば、毎月一括払いで支払うことが最もベストな方法ですが、お金に余裕があまりなければ予期せぬ支出に見舞われて生活が苦しくなってしまう時もあります。
これは生活している以上避けらないことでもありますよね。
「今月は一括で支払うのがちょっと厳しいかも・・・」と感じている時に、一括で支払ってその後何ヶ月も苦しい生活を送るというのは相当なストレスです。
2、3ヶ月間に支払いを分けられれば負担が減るという人や、半年くらいの期間に分けて支払いをすれば無理なく支払えると考えている人は、無理せずに分割払いや指定月一括払い、ボーナス一括払いなどに変更したほうがいいでしょう。
手数料の負担というのは少し勿体無いと感じてしまうかもしれませんが、金銭的な不安を抱えて生活することに比べたら、数千円の手数料は一時しのぎの手数料と考えれば安いものです。
ただし、長期的にこういった支払い方法を使い続けると、手数料がどんどん増え続けてしまい、支払いが完了する頃には膨大な金額の手数料となってしまうので、あくまでいざという時の使い方として覚えておきましょう。
ご利用は計画的に、という言葉はクレジットカードを使う上では本当に大切ですよ。
以上、クレジットカード豆知識 〜『2回払い?リボ払い?分割払い?ボーナス一括払い?』というクレジットカードのお支払方法が分からない人に。お支払方法を理解すれば毎月の支払いがグンと楽になりますよ。〜の記事でした。
読んで頂きありがとうございました。